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育成者権の効力が及ばないケースとは?

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育成者権の効力が及ばないケースとは?

種苗法は新品種を開発した育成者の権利を守るための法律ですが、どんな場合も育成者権の効力が生じるわけではありません。
以下で育成者権の及ばないケースについて詳しくご説明いたしますので、品種登録をご検討中の方は是非ご覧ください。

育成者権の効力が及ばない4つのケース

品種登録をして育成者としての権利を取得すると「業として」登録品種を独占的に利用できるようになります。しかし、以下の4つのケースでは育成者権の効力が及びません。

  1. 新品種の育成や試験・研究のため品種を利用する場合
  2. 登録品種の育成をする方法に特許権が与えられた場合
  3. 法令で許される範囲で行う農業者の自家増殖
  4. 権利の消尽が生じた場合

それでは下記で育成者権の効力の及ばない各ケースについて詳しく見ていきましょう。

ケース①|試験研究目的の利用

新品種の育成には既存の品種の利用が必ず必要です。したがって試験研究の目的であれば、登録品種であっても自由に利用することができると種苗法で定められています。

なぜなら、試験研究の目的の範囲内であれば育成者に与える不利益も極めて少ないと考えられているためです。

しかし、試験研究目的で増殖した種苗や、その収穫物を販売、贈与する場合には育成者の承諾が必用になります。また、自身では試験研究の目的を持たない者が、試験研究の目的を持つ者に、勝手に登録品種を譲る場合は育成者の権利を侵したことになるので注意が必要です。

 

ケース②|登録品種の育成方法に特許権が与えられた場合

特許権とは、一定期間独占的に特許を受けた発明を権利者が実施できる権利のことです。

発明には植物体の新品種の開発も含まれるため、育成方法で特許権を取得することが可能です。品種の育成方法で特許権を得た場合は、種苗法の権利が及ばないとされています。

ポジティブにとらえれば、新品種を開発したが、第三者が簡単に増殖することが可能であるような場合は、新品種の育成者が育成方法の特許権まで取得しておけば、自身の権利をおかされる心配が限りなく低くなると言えるでしょう。

ケース③|農業者が自家増殖する場合

個人の農業者または農業法人が育成者権者から譲り受けた種苗で収穫物を得て、それを自己の農業経営において更に種苗として使用することを言います。

ただし、自家増殖による生産量を限定する契約をした場合や、農林水産省令で定める栄養増殖をする植物とされている品種の種苗を使用する場合は、育成者権の効力が及びます。

ケース④|権利の消尽が起こった場合

登録品種の育成者としての権利のある者が、その種苗、収穫物、加工品を自分の意思で譲渡した場合は、育成者権は消滅します。従って、譲りうけた側(卸売業者、小売業者、農家など)は、育成者権者の許可なくその種苗、収穫物、加工品を他人に譲渡することができます。

ただし、譲りうけた登録品種を増殖する場合は、育成者権者の承諾が必用になります。

補足|「業として」とはどういうことか?

「業として」とは、「個人的・家庭的利用とは言えないケース」のことを言います。お金を儲けようという意思があるかないか、継続的かどうかは関係ありません。

種苗法は、広く世間一般に知られている法律ではありません。我々行政書士であっても、業務として取り入れていない事務所は種苗法についての知識を持っていないほどです。

法律家である行政書士が知らないわけですから、個人消費者で知っている人がきょくたんに少ないのもご理解頂けると思います。ということは、知らず知らずのうちに法律を犯していること人もいるということです。

例えば、無断増殖した種苗を家庭菜園で個人的に栽培している場合は、「業として」に当たりません。しかし、これを近所の人にあげた場合は種苗法違反となります。

登録品種を増殖してご近所に配ることは、日常的に十分イメージできる光景です。知らず知らずに種苗法を侵している場合があるということで、言い換えれば、それだけ無断増殖は行いやすいということです。

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この記事を書いた人

行政書士法人シフトアップ代表社員川合 智
行政書士法人シフトアップの代表社員。愛知県名古屋市出身。品種登録の専門家として海外の大手企業からの依頼なども受けている。

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